両立支援の取組事例
「治療と仕事の両立支援」で従業員が安心していきいきと働ける職場づくりを推進
株式会社オノモリ
- 会社名
- 株式会社オノモリ
- 所在地
- 石川県能美市上清水町タ30番地1
- 事業内容
- 一般産業機械製造業
- 設立
- 1967年4月
- 従業員数
- 64名(2023年1月現在)
- 平均年齢
- 45歳 /男女比 男性8.75:女性1.25
- 産業保健スタッフ
- 4名
オノモリは1966年精練・染色仕上機械メーカーとして創業し、国内はもとより、多くの製品を東南アジアを中心にアメリカ、ヨーロッパにも輸出して、基幹産業の一助としてご愛顧をいただきました。
現在は、そこで培った技術を活かし、食品機械・環境機械などの自社製品を持つ一方、情報関連機械・化学関連機械等の受託製品の製造を行い、「お客様の思いをカタチに」をスローガンに開発・設計から製造までの一貫生産を行っています。
また、健康経営を推進する企業として、「治療と仕事の両立支援宣言」をし、「働きたいと思う年まで働ける健康づくり、職場づくり」を健康経営のスローガンとし、全社一丸となって、安全衛生活動に取り組んでいます。
12年前そして2年前、癌で亡くなった社員が2名います。どちらも受診した時はかなり進行した状態でしたが、最後まで会社を辞める選択をされず会社との関わりを求めていました。制度はありませんでしたが、他の社員も状況を受け入れ最後まで協力を惜しみませんでした。未熟な制度でも仲間を思いやる風土のある点を大切に思い、より社員が安心して働ける職場環境作りとして治療と仕事の両立支援に取り組もうと決めました。
「治療と仕事」だけでなく、働くうえで様々な両立問題をみんなが抱えています。
そうした問題を全て含めて、当社では「働きたいと思う年まで働ける健康づくり、職場づくり」を健康経営のスローガンとし、全社一丸となって安全衛生活動を行っています。従業員の心と身体の健康意識向上の機会を積極的に設け、従業員が自分の、そして互いの心と体を大切に思いやる風土づくりに取り組んでいます。万一、病気になった場合にも「治療と仕事の両立支援」に取り組むことで、従業員が安心して仕事への意欲を持ち、いきいきと働ける職場づくりを推進します。
■表明事項
・従業員の健康リテラシー向上の機会を積極的に設けます。
・「治療と仕事の両立支援」に関する理解と促進のため情報提供を推進します。
・互いに相手を思いやり協力し合えるよう、コミュニケーション促進の機会を企画します。
〈相談窓口〉
総務課に設置してあります。相談しやすい雰囲気づくりに努め、相談者が希望を持てるよう心がけています。本人の就労意思と主治医の意見(本人から聴取)を確認し、産業医にも相談の上、対応方針を決めています。
〈勤務制度〉
本人の通院、体調に合わせ、時差出勤、早退など個々に応じた勤務時間を柔軟に認めており、治療と仕事の両立を諦めなくてもよい体制を作っています。
〈助成制度〉
会社負担で民間の労災保険の上乗せ保険に加入し、私病による入院、治療費について本人負担なしに保険から支出される助成制度があります。
ある従業員は、入退院を繰り返す中で退院すると真っ先に総務課を訪ね、現在の病態、治療方法、今後の見通しなどを事細かに話してくれました。また所属する職場でも同様の話をされていたので、個人情報という観点ではあまりナーバスになる必要がなかったです。
会社で加入している保険で入院治療費をほぼ全額負担したことで、金銭面での気持ちの負担を少しは助けてあげれたのではと思っています。
がん対策推進企業アクションのe-leaninngサイトの受講や健康のための様々な受講を行って、健康リテラシー向上の機会を企画しています。
また両立支援に欠かせない仲間の協力促進のため、社内のコミュニケーションを図る各種企画を健康推進委員会や福利厚生委員会を通じて行っています。
今年から、がん検診費用の補助や健康手当の支給を始めました。
病気予防・早期発見の支援を有効に活用してもらって、社員みんなが健康づくりに取り組んでもらえるよう働きかけていきたいと思っています。
また、病気になった時、心も体もその負担を軽減してあげられるよう、社外資源の活用を学んでいきたいと思っています。